[福岡でお墓を建てる人に]
お墓の費用、種類、納骨方法まで8つのアドバイス
お墓はいらない?
お墓の意味とお墓の役割とは
近年、お墓に対する価値観が変化・多様化し、従来のような大きなお墓は必要ないと考える人も増えてきました。
その理由の一つとしては「少子高齢化」「核家族化」などの社会背景があり、お墓参りに行くことができない、先祖からのお墓を守る人がいないという現代人の事情や、お墓やお墓参りに対する思いが薄れているなどの精神面の変化なども挙げられるでしょう。
しかし、若い頃「お墓はいらない」と言っていた人が、近親者の死に向き合う中でお墓の大切さを再確認するケースも少なくありません。また石のお墓だけでなく、樹木葬や永代供養墓など多様な選択肢の中から、自分やご家族に合ったお墓を選ぶことができるようになっていることも、現代のお墓の新しい傾向と言えるでしょう。
しかしお墓の役割は、ご遺骨を埋葬するだけではありません。「家族の絆」「故人の人生の象徴」などの役割はもちろん、お墓参りを通して家族や親族が集まり、家族のつながりやご先祖様への感謝の気持ちを再確認する精神的な役割もあります。
お墓は本当に「いらない」のか、どんな埋葬法が家族にとってふさわしいのか、日ごろから家族や親族としっかり話し合っていくことが大切ですね。
そもそもお墓とは?お墓の歴史
古代に作られたお墓の代表的なものが「古墳」です。しかし、当時お墓を持つことができたのは支配階級や有力者のみで、庶民の多くはお墓を建てることはできなかったそうです。現代のようなお墓が建てられるようになったのは実は江戸時代、檀家制度が確立されたころからです。それでも板塔婆、石塔婆を建てる程度で、現代のようなお墓が庶民の中で一般化したのは大正時代以降のことです。
また、墓地にお墓が建てられるようになったのも江戸時代頃からで、当時は寺院が管理を行っていました。明治時代になると人口の増加に伴って寺院墓地以外のみなし墓地や霊園も多く作られるようになり、戦後「墓地・埋葬等に関する法律(墓埋法)」が制定されてから墓地は現在のようなスタイルが一般的になりました。
お墓に関する法律、種類、
納骨方法など、お墓の豆知識
お墓に関する法律
前述したように日本では昭和23年に「墓地、埋葬等に関する法律(墓埋法)」が制定され、ご遺骨の埋葬に関する原則、埋葬・火葬の手続き、墓地や火葬場などの許可等に関して様々な取り決めが行われました。
墓埋法では保健所および都道府県知事の許可を得た土地のみにお墓を建てることが許可されており、墓地に指定された土地以外のところにご遺骨を埋葬することは法律違反となっています。
お墓の相続
お墓は祭祀財産となり、相続税非課税財産となります。つまりお墓を相続しても課税対象にならないので、子孫などに負担をかけることが無いわけです。
しかし、それは亡くなる前、生前にお墓を建立した場合に限られ、亡くなったあとに購入してもその費用は非課税対象とはなりません。
生前にお墓を建立することに抵抗を感じる人もいますが、生前にご購入される方が節税対策となり、また子孫にお墓建立の負担をかけないなどのメリットがあります。
お墓の種類
「お墓」というと一般には縦長の石が一番上にどーんと乗っている和型の墓石をイメージする人が多いのではないでしょうか。しかし、現代では一言で「お墓」と言っても実に様々な形のお墓が建てられています。
ここではその中でも選ばれている三つのデザインをご紹介しましょう。
和型墓石
長方形のさお石に●●家などの文字を刻んだ伝統的なお墓の形で、江戸時代中期以降から普及したと言われています。現代でもこの形を好む方は少なくなく、新規でお墓を購入した建立する人の中でもかなりの割合を占めています。
また同じ和型の墓石でも、神道では一番大きな石の頭頂部が四角錐のように尖ったお墓が建てられることがあります。また仏教の流れを汲んだものとして、江戸時代の武家の墓は仏塔や五輪塔を墓標として建立しており、現代の和型墓石はその五輪塔や仏舎利塔を簡略化したものと言われています。
和型墓石
洋型墓石
石塔の高さが低く横長なのが特徴で、最近はこのタイプのお墓を建てる方が増えています。彫刻についても従来のような●●家だけでなく、好きな言葉やイラストなどの彫刻を施したものが多く、自由なセンスと発想でお墓づくりができる現代的なお墓です。
洋型墓石
デザイン型墓石
石材加工の進歩により、様々なデザインのお墓を建てることができるようになりました。
例えば球体の石塔やステンドグラスを貼ったお墓、ピラミッドの形をしたものなどお墓にアートな感性をプラスした、お参りが楽しくなるようなデザインのお墓もあります。
オリジナルデザインのお墓を建てたいという場合は、霊園や石材店にその旨を伝え、イメージを明確に伝えていくことが大切です。その上で制作は可能か、予算はどれくらいになるかなども打合せながら、納得のいくお墓づくりを進めていきましょう。
デザイン墓の場合は、個性的である反面、将来のメンテナンスが大変だったり、親族などに受け入れられない場合もありますので、建立前にご家族としっかり話し合うことも大切でしょう。
デザイン型墓石
お墓を持つメリット・デメリット
どの供養にも良い面、気になる面があります。
一般的なお墓のメリット、デメリットをまとめました。
メリット
- ご先祖様を丁寧にご供養し、お墓参りなどを通して家族の絆を深めることができる。
- それぞれの家単位で建立するので、故人の終の棲家としてだけでなく「家族」の象徴にもなる
- ご遺骨の埋葬容量が比較的大きいので、何世代にもわたるご遺骨が収納できる
- お墓のデザインや彫刻で故人の生きた証や家族の個性を表現することができる
- 屋外にあるので、四季を感じながら気持ちよくお参りができる
- 家族や親族が集まる「場所」となる。
また一年中開放されているので、親族以外の人でも気軽にお参りに行くことができる。 - 祭祀財産なので生前に建立すれば節税対策になる。
デメリット
- お墓の後継者がいない場合、お墓の処分を考えなければならなくなる
- 石塔を建てるため、ほかの供養に比べ費用が高くなることがある。
- 屋外にあるため、清掃や管理などが負担になる場合がある。
- 墓所が遠方にある場合が多く、車の運転ができないとお参りが困難になる場合がある。
- 寺院墓地の場合、檀家になることがお墓建立の条件になる場合がある。
お墓を建てる場所選びのポイント
お参りしやすい場所にありますか?
お墓は建立したら終わりではなく、子から孫へ将来にわたって長い付き合いになるものです。ですから将来お参りに行く人のことまで考えて建立することが大切でしょう。自分や子孫たちがお参りに来ることを考えると、交通の便についてもしっかり配慮しておくことが大切です。
その際、単に「近い」「遠い」だけでなく、車で行きやすい場所か、公共交通機関の場合の利便性はどうか、送迎バスの有無など複数の視点から検討してください。
また便利さだけでなく、大切な人が眠る場所ですので周囲の環境にも配慮しましょう。
故人がゆったりと眠れる静かな環境か、海、山など故人が好きだった場所が近くにあるか、故人の想い出の場所が近くにあるかといった条件で墓所を選ぶ方もいます。
霊園選びの際はできるかぎりご家族で見学をして、気持ちよくお参りができる場所を選んでください。
設備や施設は充実していますか?
交通アクセスだけでなく、実際にお参りする際の利便性も重要な要素です。
駐車場はお参りしやすい場所に確保されていますか?墓所の近くに車を停めることができますか?休憩所や水場、手桶の貸し出しなどはありますか?
他にもバリアフリー仕様か、段差や傾斜が無いかなど、年齢を重ねたあとも無理なくお参りができる環境であるかどうかも確認すべきポイントです。
また多くの民間霊園では売店などが併設されていて花や線香なども販売されていますし、法要施設や会食場などを完備したところもあります。
管理者の対応はいかがですか?
意外と重要なのがこれ。今後長いおつきあいとなりますので、見学の際スタッフの対応が良いと思うところを選んでください。また霊園内の清掃が行き届いているか、植栽はきちんと手入れされているか、排水施設が整っていて多雨の際もお墓が雨水に浸かってしまわないかなど気になる点はあらかじめ確認しておきましょう。
将来まで安心して任せられる霊園(お墓)ですか?
近年、お墓の後継者がいないことに不安を感じて、お墓の購入をためらったり、お墓じまいをして永代供養墓に移す人も増えています。
また管理ができなくなったお墓が放置され、荒れ放題になってしまういわゆる「無縁墓」が社会問題になっています。将来のことを考えてお墓選びをすることも大切でしょう。
最近の霊園では、永代供養墓はもちろん、一般のお墓にも永代供養をつけられる制度を用意しているところも少なくありません。お墓の後継者についてご不安をお持ちの場合も購入を諦めてしまわず、永代供養制度があるかどうかを尋ねてみましょう。
福岡のお墓づくりの相場
福岡のお墓づくりの相場は80~300万程度と言われています。
しかし、これはあくまで「相場」であり、墓地、墓所の広さ、墓石の石種、墓石の大きさ、彫刻などの内容次第でお墓づくりの費用は大きく変わってきます。
お墓にかかる費用
- 永代使用料一般に広い方が永代使用料は高くなります。
- 管理費共用部分や貸し出しの道具、施設維持費など。
個別の区画については管理対象外になります。 - 墓石費用お墓の石の代金です。石種によって価格が異なり、さらに石の使用量に比例して価格は高くなります。また加工が複雑な場合もお値段が上がります。
- 彫刻費用墓石に家名、文字、家紋などを彫刻するための代金です。金箔を貼ったり、色を入れたり、また複雑なデザイン彫刻の場合は価格が高くなります。
- 工事費用お墓を建てるための工事の費用です。工賃、機械の使用料金などが含まれ、機械が入りにくい場所などは工事費用が高くなる場合があります。
この他、納骨に関する手数料や法要の際のお布施、お寺のお墓の場合は入檀料、寄付金などが必要な場合があります。永代供養の場合も、生前購入の場合は最終納骨者が埋葬されるまでは年会費などが必要になる場合があります。
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福岡のおすすめ霊園紹介
お墓を建てる場所は「公営墓地」「民間墓地」「寺院墓地」の3つに大分されます。
その他に「みなし墓地(一般墓地)」という地域の方々が利用している墓地などもあります。
ここでは福岡の「公営墓地」「民間墓地」について、アノヨコノヨおすすめの墓所をご紹介します。
公営墓地
都道府県、市町村などの自治体が管理・運営する墓地です。自治体が運営するので安心して利用できること、また永代使用料(土地代)や管理費が安価に設定されていることがメリットですが、空きが少なく抽選の際は高倍率となっているところがほとんどです。
また設備面については一般に水場、水桶、ゴミ箱、東屋程度で、法要施設や売店などが完備されているところはありません。
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お墓ディレクターからの一言
人生の最後の住まいとなるお墓。終の棲家には納骨堂、樹木葬、散骨など様々な供養のカタチがありますが、日本人の供養の基本はやはり「お墓」でしょう。
しかし、いざお墓を建てようと考えても、「お墓づくりって何から始めたらいいの?」「お墓を建てる時、どこに相談すればいいの?」「お墓を建てる場所を選びたいけど、どこにあるの?何を基準に選んだらいいの?」などなど、分からないことも少なくありません。
しかし、お墓は決して安い買い物ではありませんし、お墓づくりは家づくりと同じで一生に一度あるか無いかの一大事業と言えます。
初めてお墓づくりをされる方は分からないことばかりで、不安になることも多いでしょう。
そんなとき力になってくれるのが石材店です。石材店は「お墓を建てる会社」と思っている方も多いようですが、実は墓地探しから供養に関する様々なアドバイスまでしてくれるところもあります。
失敗しないお墓づくりのためには、安心して任せられる、信頼できる石材店をお墓づくりのパートナーとして選ぶことが一番の早道と言えるでしょう。
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